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「眠れない夜に、踊れない歌を」
奥深くに刺さる棘 うるさく疼き
夢ささやく安らぎは かき消される
ああ ミルクに混ぜる 溶けきらない苦い吐息
12時を失った時計のリズムが
つま先を噛み よろけた
眠れない夜に 踊れない歌
降ろせない幕に 焦らされて
過ちをごまかしては 現実での役を演じ続ける
星数える幻想を 窓から捨てて
愛のたまう鐘の音に 耳を塞ぐ
ああ 心に空いた穴が 吸い寄せるガラクタ
白い熱も冷め切って 喉元で濁る
吐き出しながら喘いだ
眠らない舞台 踊らない胸
終わらない今日に 絡まれて
目の眩むライトの下 明日に落ちる闇を探し続ける
眠れない夜に 踊れない歌
進めない足と 戻れない感情の
板ばさみを取り繕い ひとりもがき続ける